2022.04.26

 氏名:岩尾さん夫婦
家族構成:里父、里母、里祖母
里親歴:10年
今まで迎え入れた子どもの数:9名
子どもを受け入れた期間:最長9年9ヶ月 最短は2週間

質問1:里親になったきっかけは?

(里母)
ずっと前に見たドラマや、同じ地区に里親さんをしている人を通して、里親制度のことはずっと気になっていましたが、直接のきっかけは東日本大震災です。被災した東北の子たちを安全な場所に呼んで育てたいと思ったんです。
主人に話すと、「自分もそう思っていた」と言ってくれたので家族に相談しました。娘はともかく、息子は嫌がるのではと思っていたら、「自分たちは何もできないけど、いいんじゃない」と言ってくれて。おばあちゃんも「あなたたちがしたいなら」と賛成してくれたこともあり、翌日には児童相談所に電話しました。
 
 
(里父)
昔から里親制度のことは知っていて、将来的にはやってみたいと思っていました。話をされたのは突然で驚きましたが、妻も同じことを考えていたことを知り、大賛成しました。
 
 

質問2:実際に里親をやってみていかがでしたか?

(里母)
最初の子の時、母がその子をおんぶしていたのですが、その子が「僕には家がないんだ」と言うと、母が大泣きしながら「おばちゃんの家があるでしょう」と言ったことを思い出します。
他にも、児童相談所で「無表情でまったくしゃべりません」と聞いていたのに、来てしばらくするとその子の表情がどんどん変わってきて…。元気でかわいくて、すっかりみんなのアイドルになりました。主人が事前に、私たちが里親をしていることや、どんな子が来るかを地区の方に伝えていたこともあり、皆さんもかわいがってくれて本当にありがたかったですね。
 
(里父)
子どもの表情が変わっていくことは私も実感しています。来てすぐの時に撮った写真をパソコンの待ち受け画面にしていたのですが、それを最後のほうの写真に入れ替えると、写真を見た人から「この子、表情変わったね」と言われて。いつも一緒にいたから気づかなかったのですが、写真を見返してみたら、確かに来た時はきつかった表情が、帰る頃には穏やかになっていたんです。表情がどんどん豊かに明るくなっていく子どもの写真を見ながら、「この家に来てくれて本当に良かった」と思いました
最近は、私が子どもの送り迎えに行くことも多いのですが、その子の友だちが私の姿を見た友だちが「〇〇ちゃんのおじいちゃんが来たよ」と言うと、「おじいちゃんじゃなくてお父さんだよ」と言ってくれて。私のことを「お父さん」と認めてくれているのだと思いうれしくなりました。
 
(里母)
今は小学校5年生の子どもがいるのですが、通学路には国道もあり危ないので、毎朝子どもと一緒に学校まで歩いています。往復3キロもあり、周りからは「元気だね」と驚かれますが、半分は自分自身のため(笑)。私が元気でいられるのも、子どもたちのおかげだと思っています。また、里親になったことで改めて地域の温かさを感じることができ、感謝の心を持てるようにもなりました。
 

質問3:迎え入れた子どもたちはどんな様子でしたか?

(里母)
何人もの子どもさんたちと関わっているのですが、中にはどうしても相性が合わないことも…(笑)。とはいえ、どんな子でも一緒に過ごせばだんだん馴染んできますし、その子がいたおかげで私たちもPTAに再デビューできたりして、楽しいことも多いですね。
一度、発達障がいのような行動がみられるといわれる子を預かったこともあります。自分たちには経験がなく、育て方も、その子がどうしてそういう行動をするかもわからなかったのですが、関わってくださった学校や療育(発達支援)の先生方にいろいろと助けていただいたおかげで、接し方もだんだんわかってきました。
 

質問4:里親をしていて周囲の反応は?

(里父)
地区の人たちもみな歓迎してくれていると思います。子どもたちも家で怒られると、隣の家に「おばあちゃ~ん」と逃げて行ったり(笑)、隣のおばあちゃんもお菓子を買ってきてくれたりして、かわいがってくれますね。
 
(里母)
スーパーなどで、小さい子に大きな声で「ママ~!」と呼ばれると、「周りからどう思われているだろう」とちょっと気恥ずかしくなりますが(笑)、私が里親をしていることを周囲の友だちも大歓迎し、応援してくれています。
最初に預かった子がうちの母や実家でかわいがってもらったこともあり、弟にも勧めたんです。今は弟も里親として、2人の女の子を預かっています。うちの子どもたちとも、まるでいとこ同士のような付き合いをしていますよ。
 
(里父)
実家の母もいつも応援してくれるんです。困ったときには手伝ってくれたりもして、「自分も若ければ、里親になりたかった」と言っています。

質問5:里親制度を知らない人へメッセージをお願いします。

 目の前で倒れている人を見たら、誰もが普通に手を差し伸べますよね。里親もそれと同じようなものだと思います。困っている子を預かって、普通に家族として過ごすだけです。「同じ釜の飯を食う」という言葉がありますが、一緒に暮らして、一緒にご飯を食べるだけで家族になれるものです。公的養育ということでもちろん責任はありますが、それをしっかり踏まえたところで、普通に家族として接すればいいのではないかと思っています。

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